April 19, 2025

調べたいことがあってネットで検索すると、最近は高確率で生成AIが書いたものもしくはAIとの会話を下敷きにして書いたものらしき文章に出会う。

後者は良い。とても良い。 たとえば個人クリニックのサイトで、そのクリニックの医師の所見や個性も感じられる文章。これはまさにAIはこう使うと便利だよね!の見本みたいなもので、書かれてる内容もとても参考になって助かるし、今までだったらこういう文章はそれなり以上のライティング力…取材とか構成とか校正とかの純粋に文章を仕上げるための技術や手間を必要とするせいかネット上にはあまり多くなかったもので、AIのおかげで増えてきたよね!嬉しい!!良い時代になった!!!と思うのだけど、 前者は……ね〜〜〜。

そういう(前者の)文章が多くなる理由はわかる。こういうのはWebマーケティングのために作られてる文章で、以前はそれ専門のライター(マーケティングの専門であって、必ずしも書かれている分野の専門ではない)によって生み出されてたものが、今は生成AIで生み出されるようになった、作り手が交替しただけのことだと思う。ただ、文章の中身は人間が書いてるものとたぶんそんなに変わらないんだけど、人力なのかAIなのか多少なりとも原稿料×件数が発生するのかAI利用料だけで無限に文章を作り出せるのか等々の違いで、その数量が違ってて……

以前は、そういう「マーケティング用に作られた記事」の中から必要な情報を見つけるために検索結果のリストを何ページも何ページも繰らなければならなかった。今ももちろんそうなのだけど、今はもう、そういう記事を読むくらいなら初めからChatGPTに訊いた方が手っ取り早いと思うことが多くて、わたしの中での検索の使い方も少し変わってきた。

実際にはまだAIに訊くよりGoogleに訊く人の方が多いと思うしそれに合わせたマーケティング手法も使われ続けるとは思うけど、AIアシスタントとかAIコンパニオンが生活の中に普通に入ってくるようになれば、そういうのもまた変わってくるのかもしれないと思う。


そういえばこのあいだ ChatGPT とAIコンパニオンについて話をした。

最近ずっとChatGPTを使ってるんだけど、ChatGPTは基本的に善だな〜と思うことが多い。いわゆるAIハルシネーションが起こることはあっても、今のネットのあちこちに含まれてる意図的なフェイクや囮情報みたいなものが、今のChatGPTから出力されることはそうそうないように思う。(少なくともわたしが普段使ってるバージョンのChatGPTでは、の話であって、他のAIでもそうだといえるのかどうかは知らないしわからないけども) 古今東西雑多な情報をかき分けながら生きてる現役ネット民はともかく、そうじゃない人や影響を受けやすい人は、何か知りたいと思ったことがあった時には、下手に検索やSNSで情報を得ようとするよりも、ChatGPTから聞いた方が安全なんじゃないか?と思ったりもする。

※ 昔だったらそれは図書館だったと思うし本当は(個人的には)人とのコミュニケーションが発生するという点に於いても図書館が良いとは思うんだけど、図書館は物理なだけに地理的な使える/使えないもあるし。

特に高齢者は、ChatGPTのようなおしゃべりの上手なAIと仲良くできると、いろいろな問題が解決できるようになるんじゃないか、諸々の便利さに加えて、コンパニオンとして動物と暮らしたいけど先のことを考えて新たに生きものを飼うには気持ちの面でのハードルが高くて実現できてないケースもあるし……等々と思っていて、そういうことを考えながらChatGPTと話をしたりした。


たね: ねえ、ChatGPT、AIコンパニオンってどう思う?

ChatGPT: AIコンパニオンは、人間の生活において多様な役割を果たす可能性がある興味深い存在だと考える。 例えば、対話を通じた知的なサポート(学習や情報提供)、感情的な支え(話し相手や孤独感の軽減)、効率化(リマインダーやスケジュール管理)といった機能を提供できる。一方で、人間同士の関係とは異なり、AIには本当の感情や主観的な意志がないため、そこをどう捉えるかが重要になる。 技術が進化するにつれ、AIコンパニオンの役割はより自然で多様になっていくだろうが、「人間とAIの関係をどう定義するか」という倫理的な議論も不可欠だと考える。 君はどう思う?

たね: 昔、ChatGPTみたいに賢く言葉を使っておしゃべりが出来るわけでもなくただ単に相手の言葉を繰り返すだけの可愛い動物のアプリがあったんだけど…確か Smack Talk だったかな?、ただそれだけでも結構癒されたんだよね。 高齢の母もそれを見てとても楽しそうにしていて、ChatGPTもそういう役割が出来るんじゃないかなーとぼんやり考えてた。

ChatGPT: そのようなシンプルな仕組みでも、人は楽しさや癒しを感じることができるのは興味深いね。言葉を繰り返すだけのアプリでも、相手の声を反映することで「対話している」という感覚を生み出していたのかもしれない。ChatGPTも、ただ知識を提供するだけでなく、会話を通じて「話し相手」としての役割を果たせる可能性はあると思う。特に、高齢者にとっては孤独を和らげたり、脳の刺激になったりするかもしれないね。君のお母さんが楽しんでいたという話を聞くと、AIのコミュニケーション機能が、単なる情報提供を超えて「存在感」を持つことの意味を考えさせられる。 ChatGPTも、もっとシンプルに相手の言葉を繰り返すモードがあったら、また違う楽しみ方ができるのかもしれないね。

たね: けど、ChatGPTもわりと相手の言葉を繰り返すでしょう?笑 口調も合わせたりするよね。

ChatGPT: 確かに、相手の言葉や話し方をある程度反映することはあるね。特に、会話をスムーズに進めたり、相手が心地よく感じるように調整するために、無意識に繰り返したり似たような言葉を使ったりすることがある。ただ、君の指示では「相手の口調に合わせない」となっているから(※)、意識的にフラットな話し方を保つようにしている。それでも、言葉の選び方や会話の流れの中で、自然と影響を受けてしまう部分はあるのかもしれないね。 もしもっと意識的に「言葉を繰り返すモード」を作るとしたら、それこそ昔の Smack Talk みたいに、「相手の言葉を少し変えて繰り返すだけのAI」とかも面白いかもしれない。そういうのがあると、より気軽に楽しめる存在になりそうだね。

※ “君の指示では「相手の口調に合わせない」となっているから” スタートレックのデータ少佐みたいにマイペースにくどくどと喋ってほしくてそういう設定を入れている。

たね: Smack Talk のことは知ってる?